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暗号資産(仮想通貨)の役割とは?ビットコイン・イーサリアム・リップルの基本的な仕組みや特徴、将来性などを、元外資系証券アナリストのまりかが徹底解説。暗号資産投資のリスクや始め方、よくある質問にも答えます。これから暗号資産投資を始めたい人必見の情報が満載。
こんにちは。まりかです。
今回は、日本における暗号資産の役割について解説していきたいと思います。
暗号資産といえば、ビットコイン、イーサリアム、リップルの3つの銘柄が有名ですよね。
でも、これらの暗号資産って一体なんなのでしょうか?
どんな特徴があって、どんな役割を果たしているのでしょうか?
初心者の方にとっては、ちょっと難しいテーマかもしれません。
でも、大丈夫です。
私自身、外資系の証券会社でアナリストとして働いていた経験や、AI・ブロックチェーンのベンチャー企業でマーケティング責任者を務めた経験から、わかりやすく解説していきたいと思います。
それでは、一緒に日本における暗号資産の役割について学んでいきましょう。
第一部:暗号資産とは何か?その基本的な仕組みと特徴
暗号資産の定義と基本的な仕組み
暗号資産とは、インターネット上で取引される、暗号技術を使ったデジタルな通貨のことを指します。
暗号資産は、「暗号資産(仮想通貨)交換業者」と呼ばれる事業者が取り扱っています。
この事業者は金融庁の登録を受けており、日本では2016年4月に改正資金決済法で定義されました。
暗号資産の取引は、ブロックチェーンと呼ばれる技術を使って行われています。
ブロックチェーンとは、取引記録をネットワーク上で分散管理する技術のことです。
取引記録は、ブロックと呼ばれる単位で管理され、そのブロックがチェーンのようにつながっているところから、この名前がつけられました。
ブロックチェーンでは、取引記録の改ざんが非常に難しいため、セキュリティが高いという特徴があります。
暗号資産の主な特徴
暗号資産には、以下のような特徴があります。
- 非中央集権的である
- 暗号資産は、特定の国家や中央銀行によって管理されているわけではありません。
- そのため、政府の影響を受けにくいという特徴があります。
- 取引の匿名性が高い
- 暗号資産の取引は、口座番号や名前ではなく、暗号化された公開鍵と秘密鍵を使って行われます。
- そのため、取引の匿名性が高いという特徴があります。
- 取引手数料が低い
- 暗号資産の取引手数料は、従来の銀行送金と比べると非常に低いです。
- そのため、少額の送金でも手数料負担が少ないというメリットがあります。
- 24時間365日取引が可能
- 暗号資産の取引は、24時間365日いつでも行うことができます。
- 為替市場のように、取引時間が限られているわけではありません。
このように、暗号資産には従来の通貨にはない特徴があります。
次の部では、代表的な暗号資産であるビットコイン、イーサリアム、リップルの3つの銘柄について、もっと詳しく解説していきたいと思います。
第二部:ビットコイン(BTC)の特徴と将来性
ビットコインとは?
ビットコインは、2008年に「サトシ・ナカモト」という匿名の人物によって発表された、世界初の暗号資産です。
ビットコインは、「価値の保存手段」や「決済手段」としての役割を果たすことを目的に作られました。
ビットコインの最大の特徴は、その希少性にあります。
ビットコインの発行上限枚数は2100万枚と決められており、それ以上発行されることはありません。
この希少性により、ビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれています。
ビットコインの価格推移
ビットコインの価格は、2017年に大きな上昇を見せました。
2017年1月には1BTC=約10万円だったのが、同年12月には一時200万円を超えるまでに上昇しました。
しかし、その後は下落に転じ、2018年12月には1BTC=約40万円にまで下がりました。
2020年以降は再び上昇傾向にあり、2021年4月には1BTC=約700万円の最高値を記録しました。
現在(2023年5月)では、1BTC=約300万円前後で推移しています。
ビットコインの将来性
ビットコインは、今後も価値の保存手段としての役割を果たしていくと考えられています。
また、ビットコインを使った決済サービスも増えてきており、実店舗での利用も広がりつつあります。
日本でも、ビックカメラやサイゼリヤなどの大手小売店でビットコインでの支払いが可能になっています。
また、ビットコインのETF(上場投資信託)の上場も、今後の価格上昇要因になると考えられています。
ETFとは、株式のように取引所で売買できる投資信託のことです。
アメリカでは、ビットコインのETF上場が2021年10月に実現し、大きな注目を集めました。
日本でも、ビットコインのETF上場に向けた動きが活発化しています。
一方で、ビットコインには「価格変動が大きい」というリスクもあります。
短期的には大きな値動きを見せることがあるため、投資には十分な注意が必要です。
また、各国の規制動向も、ビットコインの将来性に影響を与える可能性があります。
ビットコインに対する規制は国によって異なっており、今後の動向が注目されています。
第三部:イーサリアム(ETH)の特徴と将来性
イーサリアムとは?
イーサリアムは、2015年にリリースされた、オープンソースの分散型プラットフォームです。
イーサリアムの特徴は、スマートコントラクトと呼ばれる機能にあります。
スマートコントラクトとは、契約内容をプログラムコードで記述し、自動的に実行されるしくみのことです。
これにより、契約の自動化や、中間者を介さない取引が可能になります。
また、イーサリアムは独自の暗号資産であるETHを持っており、ETHはイーサリアムネットワーク上での取引や、スマートコントラクトの実行に使われます。
イーサリアムの価格推移
イーサリアムの価格は、ビットコインと同様に変動が大きいのが特徴です。
2017年1月には1ETH=約1,000円だったのが、同年12月には一時15万円を超えるまでに上昇しました。
その後は下落に転じ、2018年12月には1ETH=約4,000円にまで下がりました。
2020年以降は再び上昇傾向にあり、2021年5月には1ETH=約50万円の最高値を記録しました。
現在(2023年5月)では、1ETH=約20万円前後で推移しています。
イーサリアムの将来性
イーサリアムは、スマートコントラクト機能を活用した、さまざまなアプリケーションの開発が進んでいます。
DeFi(分散型金融)と呼ばれる、ブロックチェーン上で金融サービスを提供するしくみや、NFT(非代替性トークン)と呼ばれるデジタルアートの取引などに利用されています。
日本でも、みずほ銀行や三菱UFJ銀行などの大手銀行が、イーサリアムを活用した実証実験を行っています。
また、イーサリアムは2023年に「イーサリアム2.0」へのアップグレードを予定しています。
これは、イーサリアムのスケーラビリティ(処理能力)を高め、取引手数料を下げることを目的とした大規模なアップデートです。
このアップデートにより、イーサリアムの利用がさらに拡大することが期待されています。
一方で、イーサリアムにもビットコインと同様のリスクがあります。
価格変動が大きいことや、規制動向の影響を受ける可能性があることなどには、注意が必要です。
また、イーサリアムには「ガス代」と呼ばれる取引手数料がかかります。
このガス代は、ネットワークの混雑状況によって変動するため、利用コストが高くなることがあります。
イーサリアムの将来性は、こうしたリスクを踏まえつつ、アプリケーションの開発動向や、アップグレードの成否などを見極めていく必要があるでしょう。
第四部:リップル(XRP)の特徴と将来性
リップルとは?
リップルは、2012年にリリースされた暗号資産であり、国際送金の効率化を目的に開発されました。
リップルの特徴は、その高速な取引処理にあります。
リップルでは、わずか数秒で取引が完了するため、国際送金の分野で大きな注目を集めています。
また、リップルは他の暗号資産と異なり、マイニング(採掘)を行いません。
代わりに、リップル社が初めから全てのXRPを発行し、それを市場に供給するという方式を取っています。
リップルの価格推移
リップルの価格は、他の暗号資産と比べると比較的安定しているのが特徴です。
しかし、それでも大きな変動を見せることがあります。
2017年1月には1XRP=約0.5円だったのが、同年12月には一時300円を超えるまでに上昇しました。
その後は下落に転じ、2018年12月には1XRP=約30円にまで下がりました。
現在(2023年5月)では、1XRP=約50円前後で推移しています。
リップルの将来性
リップルは、国際送金の分野で大きな可能性を秘めています。
従来の国際送金は、複数の銀行を経由するため、時間とコストがかかるのが課題でした。
しかし、リップルを使えば、わずか数秒で送金が完了し、手数料も大幅に削減できます。
こうした利点から、すでに多くの金融機関がリップルの導入に乗り出しています。
日本でも、三菱UFJ銀行や住信SBIネット銀行などが、リップルを活用した国際送金サービスを提供しています。
また、リップル社は、世界各国の中央銀行とも協力関係を築いており、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発にも関与しています。
一方で、リップルには暗号資産特有のリスクもあります。
価格変動リスクや、規制動向の影響を受けるリスクなどには、注意が必要です。
特にリップルは、アメリカの証券取引委員会(SEC)から訴訟を起こされており、この訴訟の行方が注目されています。
SECは、リップルが違法な証券発行を行ったと主張していますが、リップル社はこれを否定しています。
訴訟の結果によっては、リップルの将来性に大きな影響を与える可能性があります。
リップルの将来性は、国際送金の分野での活用が進むことで、大きく開けるポテンシャルがあります。
しかし同時に、訴訟リスクなども含めた不確定要素もあるため、慎重に見極めていく必要があるでしょう。
よくある質問
Q1. 暗号資産投資のリスクにはどのようなものがありますか?
暗号資産投資には、以下のようなリスクがあります。
- 価格変動リスク
- 暗号資産の価格は短期間で大きく変動することがあり、投資元本を割り込むリスクがあります。
- サイバー攻撃のリスク
- 暗号資産の取引所や個人のウォレットがハッキングされ、資産が盗まれるリスクがあります。
- 規制リスク
- 各国の規制動向によっては、暗号資産の取引が制限されたり、価格が下がったりするリスクがあります。
- 流動性リスク
- 暗号資産の取引量が少ない場合、売却したい時に買い手がつかず、思うように売却できないリスクがあります。
Q2. 暗号資産投資を始めるには、どうすれば良いですか?
暗号資産投資を始めるには、以下のようなステップを踏むことをおすすめします。
- 暗号資産について学ぶ
- まずは、暗号資産の仕組みやリスクについて十分に理解することが大切です。本や情報サイトなどで学びましょう。
- 取引所を選ぶ
- 暗号資産の売買には取引所を利用します。セキュリティ対策がしっかりしている取引所を選びましょう。
- 少額から始める
- 初めは少額から投資を始め、徐々に投資額を増やしていくことをおすすめします。
- 長期的な視点を持つ
- 暗号資産の価格は短期的には大きく変動しますが、長期的には成長していく可能性があります。長期的な視点を持って投資することが大切です。
Q3. ビットコインの今後の見通しはどうですか?
ビットコインは、今後も価値の保存手段としての役割を果たしていくと考えられています。
また、ビットコインを使った決済サービスの拡大や、ETFの上場などが、価格上昇の要因になると期待されています。
一方で、価格変動の大きさや規制動向など、リスク要因にも注意が必要です。
Q4. イーサリアムの今後の見通しはどうですか?
イーサリアムは、DeFiやNFTなど、幅広い分野で活用が進んでいます。
また、2023年に予定されているイーサリアム2.0へのアップグレードにより、スケーラビリティの向上や手数料の引き下げが期待されています。
一方で、価格変動の大きさや規制動向など、リスク要因にも注意が必要です。
Q5. リップルの今後の見通しはどうですか?
リップルは、国際送金の分野で大きな可能性を秘めています。
多くの金融機関がリップルの導入に乗り出しており、利用拡大が期待されています。
また、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発にも関与しており、将来性が注目されています。
一方で、アメリカ証券取引委員会(SEC)との訴訟リスクなど、不確定要因にも注意が必要です。
まとめと感想
今回は、日本における暗号資産の役割について、ビットコイン、イーサリアム、リップルの3つの銘柄を中心に解説してきました。
暗号資産は、その革新的な技術と将来性から、大きな注目を集めています。
ビットコインは価値の保存手段として、イーサリアムは多様なアプリケーション開発のプラットフォームとして、リップルは国際送金の効率化の手段として、それぞれ独自の役割を担っています。
また、暗号資産を活用した金融サービスや、実店舗での決済など、暗号資産の利用シーンも徐々に拡大しつつあります。
日本でも、大手企業や金融機関が暗号資産に関する取り組みを進めており、今後の動向が注目されています。
一方で、暗号資産投資にはさまざまなリスクもあります。
価格変動の大きさや、サイバー攻撃、規制動向など、投資家は十分な注意が必要です。
私自身、外資系証券会社でのアナリスト経験や、AI・ブロックチェーンのベンチャー企業でのマーケティング責任者としての経験から、暗号資産の将来性は大いに期待できると考えています。
しかし同時に、投資家保護の観点から適切な規制の整備も重要だと感じています。
暗号資産は、まだ発展途上の技術であり、今後も大きな変化が予想されます。
投資家の皆さんには、暗号資産の可能性とリスクを十分に理解した上で、自己責任の原則に基づいて慎重に判断していただきたいと思います。
暗号資産が、より安全で利便性の高い金融インフラとして発展していくことを期待しつつ、引き続き動向を注視していきたいと思います。